2008年03月08日

あなたの足もとの妖怪

ミミズのふしぎ (ふしぎいっぱい写真絵本 (3))ミミズのふしぎ (ふしぎいっぱい写真絵本 (3))

皆越 ようせい
ポプラ社 2004-06
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みみずのオッサン (絵本・こどものひろば)みみずのオッサン (絵本・こどものひろば)

長 新太
童心社 2003-09
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啓蟄を過ぎたところで地味にシーズンものの虫の絵本を。

あなたは虫が好きですか?
こう聞かれてYESと即答できる人でも、どうしても苦手な虫がいるものだ。
奴らは見た目も生態もあまりにもバラエティに富んでいて、
その異質さ故にどうしても親近感が持てない場合がある。
いわゆる「生理的にダメ」という嫌悪感の地雷ポイントもいろいろあって、
脚が多すぎてダメ、少なすぎてダメ、
ヌルヌルがダメ、すばしこい動きがダメ、
群れるのがダメ・・・
などなど、これまた千差万別だ。
ちなみに私は幼い頃から女子の割に虫は平気な方だった。
蝉や蝶を追いかけまわし、蟻の巣をほじくり土蜘蛛を引っ張りだし、
学校帰りにキャベツ畑で捕まえた青虫を何十匹も一度に飼ったりもした。
イナゴの佃煮だってどちらかと言えば好物だ。
そんな私でも、この絵本の表紙には文字通り虫酸が走った。
やたら生々しいミミズの口吻のドアップ。
絵本でいきなりのB級ホラーデビューである。
ただでさえ今時の幼児&母親は虫嫌いが多いというのに、
わざわざ幼児向けの科学絵本の表紙にこの写真を使うとは・・。
心臓の弱いご夫人などに、迂闊に見せたら卒倒しかねない。

身近な虫の生態について画像を多用して紹介する絵本は多いが、
少なくとも表紙はもう少し穏健に、虫アレルギーの読者にも優しい顔をしているのが普通だ。
いくらテーマがミミズだからといって、ここまでハジケなくても。
中身もやたら鮮明なフンやら産卵シーンやらの接写画像満載。
どうせ嫌われ者さ!下世話上等!てな開き直りか?と思いきや
どうもミミズの生態を絵本仕様に要約するとこうなってしまうらしい。
要するに、存在自体が下ネタの宝庫。
ミミズが男子幼稚園児に大人気なわけである。

どこの幼稚園にも嫌がる女子にわざわざ虫や蛙を見せにくるアホがいる。
我が息子もご多分に漏れず、ニタニタ笑いながら現れては、握りしめた手のひらを目の前で開いてみせる。
蛙が飛び出すぐらいでは驚かない私だが、お約束で「キャー!」と叫び、
やったー!と喜色満面の様子を見て内心苦笑する。
愛しい息子の笑顔のためならか弱いカマトト女にもなりましょうぞ。

巻末にある作者からのメッセージには、
「この本を読んで、身近で不思議な生き物ミミズの世界に、すこしでも興味を持っていただけたら・・」
なーんて、一見真っ当なことが書いてあるが、
興味を持つ以前に拒否反応を起こしかねない写真を敢えて表紙に使う、
そこに作り手の大人の遊び心、もとい元ヤンチャ坊主の悪ノリを感じる。
案の定、奥付を見れば作者はもちろん担当編集者も全て男性なのだった。

今日もどこかの家庭で、父親や息子がこの絵本を手に母親や娘に近づき、
「キャー!」という嬌声にガッツポーズを作っているのだろう。


最後に、虫アレルギーのお嬢様にも安心してお勧めできるミミズ絵本を。
「みみずのオッサン 」では、長新太氏ならではのファンキーな色彩で、
単純かつゴーカイなミミズ式和平工作が展開される。
読後の不思議に清々しい気持ちは、
しつこい便秘が解消した瞬間の爽快感に似ていなくもない。
おっと、結局下ネタで締めてしまった(恥)
posted by えほんうるふ at 08:16 | Comment(8) | TrackBack(0) | 怖い絵本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
虫系の写真は確かに苦手かも・・・・
昔はそうでもなかったはずなのに今はカエルなんてとてもじゃないけど触れない(>_<)
保母さんをしている私の友達はやっぱり虫が苦手。
でも子供たちが持ってくる虫に苦手反応を示そうもんなら毎日『虫攻撃』が待っているので、冷静を装いながら「園庭に逃がしてあげようか^^」と笑顔で対応しているそうです(^^;

ちなみに『みみずのオッサン』は大好きですよ♪
あのはじけたピンクにやられました。
うちの息子は長新太さんの描くピンク色を『みみずのオッサンのピンク』と認識しているくらいです(^^;
Posted by まこりん at 2008年03月10日 23:32
>まこりんさん

こんにちは。
そうそう、本当に嫌だったらそれを奴らに悟られちゃいかんのですよね。ここぞとばかりにやってくれるから(笑)

みみずのオッサンは色もさることながら、もうタイトルだけで惚れてます。オッサンて(笑)
あの絵本を読んでから道ばたでみみずを見かけるとつい「よお、オッサン!」と声をかけてしまう私です。
Posted by えほんうるふ at 2008年03月16日 01:49
こんにちわ

確かにインパクト抜群の写真ですね。モスラよりずっと恐い!

私はえほんうるふさんにたいに愛する息子のためにもカマトト女にはなれないだろうな・・・ていうかうちの息子は田舎に住んでるくせして虫が苦手。キャンプ場のテントの中に入り込んでくるアブを恐がる息子に「情けない!」と渇を飛ばしてしまうのでした。
Posted by ぴぐもん at 2008年03月17日 17:59
>ぴぐもんさん

こんにちは。
ねー、怖いですよね、この表紙。モスラなんてこれに比べたら可愛いもんですよ。

ぴぐもんさんの息子さんは虫が苦手なんですね。なんだか可愛いですね。
そういえばうちの息子も虫が恐い時期があったんですよ。何が転機だったのかしら。
まわりに虫が平気な友達が増えたせいかも知れません。
Posted by えほんうるふ at 2008年03月18日 22:25
ぬぉぉぉ〜オシリの方からゾワゾワするこの感じ、久しぶりだ。しっかしすごい顔だね。怖い物みたさでじっくり見てしまったし、肉眼で見たい気も・・。あたしも虫はニガテだけど、写真なら触れないけど見るなら大丈夫。引越ししてまだ外には雪がいっぱいあるのに、ワラジだの小さな蜘蛛だの発生しております。これ以上あったかくなって欲しくなぁ〜い!笑
もうすぐ一歳になる私の王子にスモールさんシリーズの定番「ちいさいじでんしゃ」と「カウボーイのスモールさん」を買ってみましたよ。
Posted by すまいる at 2008年03月20日 19:55
>すまいる

そうね、お尻ゾワゾワするね。実物はもっとデカイ写真なのでさらにインパクトあるのよ。
あ、引っ越ししたんだっけ・・ん?もうすぐ1歳の王子?
ちょっと待て、なんか私浦島太郎状態だぞ??
また近況知らせてね〜


Posted by えほんうるふ at 2008年03月22日 22:20
わ〜い!えほんうるふさん!こんにちは。
しょっぱなから大爆笑しながら読んでしまいました。B級ホラーデビューだなんて‥ぷぷぷ。
私も虫は平気でしたが、寄生虫はむりでした。
青虫に寄生しているのなど、別のものが生まれ出た時は、もう、悲しいやら気持ち悪いやらで‥‥。
今でも、てんとう虫の産卵など観察していましたら、友人に見られてしまい、恥ずかしい思いをしました。(笑)
ミミズのオッサンも気になるところですが、昨今は虫嫌いが多いのですね〜。バラエティーも意外と少なくなったのかも‥‥。
カマトト女に私もなりたいです。ふふ。
Posted by mine at 2008年03月26日 17:06
>mineさん

どうもどうも♪いつもコメントありがとうございます!
寄生虫は・・私もさすがに逃げますね。
冬虫夏草なんてのもありましたね〜(汗)

でもてんとう虫の産卵を冷静に観察できるなんて、mineさん、それはかなりハイレベルですよ。(何がだろう(^^;))
その現場を目撃されてしまって恥ずかしがるところがまた可愛い・・
「意外とアレな私」が露呈してしまったって感じですか?
なんか分かります〜(笑)
Posted by えほんうるふ at 2008年03月30日 01:00
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