2017年08月23日

オトナ向け絵本について、再び。

華々しき鼻血華々しき鼻血
エドワード ゴーリー Edward Gorey

河出書房新社 2001-11-01

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私は「大人向け絵本」と称されるジャンルの絵本全般にかなり強いアレルギーがある。
単なる偏見だろうとも思うのだが、これがなかなかどうして根強くて、小洒落た書店でうっかり「大人向け絵本コーナー」なんてポップを見かけようものなら、それだけでもう鼻がムズムズして目が痒くなり動悸が激しくなる。ぐらいの気分にはなる。困ったものだ。
かつてこのブログを始めるにあたり、訪れる読者の多くは間違いなく大人かつ絵本好きだろうと想定して、そんな私の頑固な体質或いは認知傾向についてはなるべく早く表明しておかねばと思い、初期のエントリーでもわざわざ偉そうに書き残している。

だが、そんな私が初めてこのブログでR指定絵本の傑作として紹介したのが、他でもないこの「華々しき鼻血」であった。
念のため当時のエントリーを読み返してみたところ、何ら今も思うところに変化無しだったので、超長文を読みやすいように若干体裁を整えるにとどめて、そのまま今夜の大人絵本会の参考レビューとして挙げておこう。作者エドワード・ゴーリーの人物像が伺えるインタビュー集についても触れているので、興味のある人には参考になるかと思う。
(過去ログ)活字中毒のオトナに贈る絵で読むホラーコメディ


思えばあれから十数年もの時が経った。
その間に出会ったたくさんの素晴らしい絵本の中には、ある程度の人生経験があればこそ味わえるだろうと思えるものや、子どもに読ませるにはもったいない、むしろ大人のお楽しみとしてこっそりとっておきたいような、まさしく「大人向け」の傑作と思える作品も少なからずあり、改めて、絵本の世界の豊かさと懐の深さに感動と感謝をおぼえ、そしてこの先どんな作品に出会えるだろうという期待におとなげなくワクワクしてしまう。ムフフ。

というわけで私の「大人向け絵本アレルギー」は順調に寛解へ向かっている。めでたい。
ところが、安心してはいられないのだ。
なんとも鬱陶しいことに、このところ「子ども向けを装った」「思いっきり大人向けの絵本」なんてものが企画・出版されていて、そのデカくて醜悪な釣り針に気が付かない大人たちが面白いように釣れるものだから、金の匂いを嗅ぎつけたマスコミにもてはやされ新作ベストセラーに飢える絵本出版界が飛びつき作者はドル箱扱いされているとか・・・

私もその話題の一冊を恐る恐る立ち読みしたことがあるが、もはや絵本というより質の悪い大人のおもちゃのように思えるシロモノで、個人的には手に取るのも憚られる最悪の部類であった。ぺっぺっぺ、である。
せっかく克服しつつあるアレルギーなのに、うっかりこういうものを手放しで絶賛している人のレビューなど目に入ろうものなら、恥ずかしさのあまりアナフィラキシーを起こしそうで大変危険である。くれぐれも、慎重に距離を置かねばならぬ。
そして私と私の愛する人々の穏やかな老後の為にも、心ある人には地道にその危険性を訴えていく所存である。

posted by えほんうるふ at 01:29 | Comment(0) | 日々のつぶやき | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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