2015年10月22日

大人絵本会を絵に描いたら・・

おはなししましょう (日本傑作絵本シリーズ)おはなししましょう (日本傑作絵本シリーズ)
谷川俊太郎 元永定正

福音館書店 2011-09-20

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気がつけば、私がたまたま使い始めたツイッターを利用して
大人絵本会というおそらく国内で他に類のない絵本専門の
オンライン読書会を立ち上げて早5年半が経過してしまった。
当然ながら、リツイートの仕組みすらよく分からないまま
おっかなびっくり呟いていたスタート時と較べたら、
事前のお題告知にはじまり、開催直前の参加案内ツイートも
開催中のタイムラインの放置具合も手慣れたもので、
ほとんどオートパイロット(と聞くとついComNiftyやら茄子R
なんて単語を思い浮かべてしまうパソコン通信世代の私である)
状態で、私自身はスタートと終了を宣言するぐらいで、
何もせずとも参加者同士で勝手に楽しく盛り上がって頂けるという
非常に楽チンな状態に至っている。

そもそも、私が折りに触れあちこちで説明している通り、
大人絵本会には特に明確な参加ルールというものはない。
参加したいと思ったら、ただ当会独自のタグ#ehonbcをつけて
お題絵本について好き勝手に呟くだけで誰でも参加できる。
流れを無視して通りすがりに一言言い捨てるもよし、
深くしつこく独自の妄想を展開するもよし、全くの自由である。
初参加だろうが飛び入り参加だろうが挨拶は無用で、まさしく
来るもの拒まず去るもの追わずをモットーとしている。

そんなこの会を主宰する私が密かに誇りに思っていることは、
悪意や暇人がはびこるネット上で、これほど無防備に門戸を開き、
実際に多種多様な意見が飛び交う場でありながら、
これまでいわゆる「荒らし」に遭ったためしが無いことである。

かと言って、別に現実世界の大人の社交ルールよろしく
妙に気を使い合って本音をはっきり言わないというわけでもない。
むしろ皆さん、好きも嫌いも遠慮無くガンガン言い合っている。
それでも不思議と、よくネットで見かけるような醜い罵り合いに
発展するようなことはこれまで一度もなく、
たとえ意見が真っ向から食い違ったとしても、ごく自然に
「そういう考え方もあるね」と相手の考えを尊重したり
面白がったり、あるいはサラリと受け流していらっしゃるのだ。
毎度のことながら、私はこうした参加者の皆様の
良識と知性と寛容さとユーモア感覚、それこそ
大人絵本会に相応しい「大人っぶり」に、
毎度毎度、心から感謝すると共に多くを学ばせて頂いている。

それにしても、入会規定があるわけでもないこの会に、
何故これほど素敵な大人の趣味人ばかりが集まってくるのか?
それはもう、主宰である私の人徳にほかならない!
と言いたいところだが、正直言って、謎である。
単に今まで運が良かっただけかもしれないが、今のところは、
絵本を愛する大人に悪い人はいない。
・・・ということにしておこう。

ところで、絵本を愛する大人にいわゆる悪人はいなくても、
愛すべき変な人はいっぱいいるようで、
変人好きの私にとっては誠に喜ばしいことである。
実際、こんなおかしな会を5年以上も続けていると、
常連として残る方々はそれぞれに際立つ個性をお持ちの、
いわゆる「キャラが立つ」人々であることが見えてくる。
そして大人絵本会の愛好者の中には、決して自らは
タイムライン上に姿を表さず、そんな常連さん達の
掛け合いをまるで群像劇を見るかのように
楽しんでいる人すら、実はいるとかいないとか・・・。

また、私のような単なる素人の絵本好きではなく、
実際に仕事として絵本や制作や流通・普及に関わる人たちから、
「プロならでは」の意見が聞けることも増えてきた。
それはたいへん有り難いことなのだが、彼らの発言は
プロだけに有無を言わせぬ力を持っていて、
その場の話の流れを一方的に決定づけてしまいかねない。

つい最近の回でも若干そんな雰囲気になったことがあり、
思わずワンマン主宰の強権を発動して、軌道修正させてもらった。
そしてその時、パッと頭に浮かんだのが今日のお題絵本、
「おはなし しましょう」だった。
(ああやっと、今回の絵本に辿り着いた!)

まさにこの絵本「おはなししましょう」のように、
誰もが自由に、好きなように自分の考えを口に出せ、
誰からもジャッジされず、悪ふざけも脱線も大歓迎。
まさにブレインストーミングを絵に描いたような
様々な吹き出しが並ぶだけのこの絵本のイメージこそが、
私が目指している大人絵本会の理想のかたちなのである。
ああ何て分かりやすい、素敵な絵本だろうか。

そもそも私が大人絵本会を始めたのは、あくまでも
一冊の絵本を大人ならではの自由な発想で楽しむためであって、
何らかの基準でその作品価値にジャッジを下したり、
批評のための分析や研究をしようという気は全く無かった。
もちろん、当会の参加者としてそれに類する意見を書き込むことも
各人の自由ではあるが、
もしそういった方向で話を突き詰めたいのならば、
それに相応しい他所でやってくださいと私は言わざるをえない。

要するに、私がここで皆さんと語り合いたいのはあくまでも
その絵本が
「好きか嫌いか」「面白いか否か」であって
「良いか悪いか」「正しいか否か」ではないのである。

だって、折角その両方を堂々と楽しめる大人になったんだもの。

ついでに付け加えておくと、
この会は私が誰に強制されることもなく1人で運営しているもので、
採り上げるお題は全て、主宰である私が独断と偏見で選んだ
私個人のお気に入り絵本である。
私は自分が大好きなものを誰かが大嫌いでも何とも思わないが、
ひとたびそれに対して頭ごなしに「無価値」「間違っている」等の
勝手な評価を押し付けられたら、ほとんど脊髄反射的に
私の中のパンク魂が牙を剥くので、用心されたし。(笑)

ともあれ、この先、我が大人絵本会に参加される皆さんには是非、
この「おはなし しましょう」の世界をイメージしていただき、
この自由さこそが当会のポリシーであることを、
どうか忘れずに楽しんで頂きたいと切に願う。
これからも、どうぞよろしくお願いしますm(_ _)m

posted by えほんうるふ at 20:54 | Comment(2) | TrackBack(0) | 大人絵本会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
久しぶりにこちらにコメントをさせていただきます。
たまにCMであるのですが、「99パーセントの方がよいと答えました」的なやつ?
ああいうのを見ると、「私が知りたいのは残りの1パーセントの人の意見なんだけどな〜」毎度毎度思ってしまう私にとって、大人絵本会って、自分の中にない1パーセントを見せて感じさせてくれる場所なんですよ。
って言ってもなんのこっちゃだと思いますが(笑)
まだまだ大人絵本会がつづくことを信じて楽しみにしています。
Posted by あるちゃ at 2015年10月22日 22:32
>あるちゃさん

わざわざこちらまで遠征頂き、ありがとうございます^^
そうですねー、私も何が嬉しいって、
嫌いだったり先入観があったりした絵本について、
大人絵本会を機に違った見方ができるようになったという
感想を頂いた時ですね。
やってよかったなぁって気になります。

この会はささやかながら私のライフワークとして、
今後も細々と続けていくつもりでいますので、
どうか気長におつきあいくださいね♪
Posted by えほんうるふ at 2015年10月23日 07:22
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