2012年06月08日

私が愛した飴細工

IMG_5921.jpg
あめぴょんは千駄木にある飴細工屋「飴細工吉原」の公式マスコットキャラクターだった。
本家HPでのプロフィールは既に削除されてしまったので、「ご当地キャラカタログ」より
あめぴょんのプロフィール(これもいつまで表示されるか分からないが…)

私はたまたまツイッターのタイムラインを眺めていてこの存在を知ったのだけれど、
愛らしい見た目に似合わぬツイッターでの毒舌とオタ臭丸出しの変態キャラが面白くて
一目見てファンになり毎日のようにその呟きを眺めていた。
実際にお店に行き、作ってもらったあめぴょんは今でも冷蔵庫で大事に保管している。

あめぴょんの専属事務所(?)であった飴細工吉原は日本で(つまり世界で)唯一の
飴細工店という存在の希少性もあって、2008年の開業以来じわじわと人気を集め、
谷根千コミュニティ誌や雑誌等をはじめ、民放の情報番組やNHKにも度々登場している。
もちろんお店は有名になり、飴屋らしくホワイトデーなどにはかなりの混雑ぶりだったと聞く。
ツイッターでのカルト人気がどう影響したのかは分からないが、
知る人ぞ知るご当地ゆるキャラとしてあめぴょんの認知度も高まっていたはずだ。

そんな矢先、あめぴょんが突然ツイッターでこんな告知をした。

【重要告知でス】『あめぴょんは中の人の変更によって設定・話し方(でス)などが変わり外見以外が一新されTwitter,blogなども終了致します。

突然のことに私を含めファンのフォロワー達は一様に動揺した。

あめぴょんの口から理由は一切語られないが、あめぴょんのブログでの
〆の挨拶文から、何となくオトナの事情は想像がつく。

たぶんこれからは
妄想が暴走スる事はなくなるでス
ので、小さなお子様にも安心して
お勧め出来ると思うでス!!!



そういうことか・・・
飴は、やっぱり小さなお子様の為のものなのネ。
竹の棒をお尻にブッ刺して、「アーーーーーーーーーッでス!」
なんて言うキャラクターがついていては、困る人がいるわけだね・・・

でもさ。
可愛いだけ、甘いだけの飴細工なんてどんなに可愛くても「ワー可愛いね」で終わりだ。
確かに飴細工の伝承技巧は素晴らしいかもしれないが、「ワーすごいね」で終わりだ。
ぶっちゃけ飴なんだから食えば無くなって終わりだ。
その食えば終わりの飴に、食べても無くならないプライスレス、賞味期限レスの付加価値
を付けたのが、他ならぬキャラクター化されたあめぴょんではなかったか?
その証拠に、お店のHPでの記録によると、
キャラクター化されたあめぴょんの登場から飛躍的にお店のメディア露出が増えている。

まして、これは私の個人的な考えであるが、
飴細工の飴は、今や大人が楽しむ為のお菓子の代表格ではなかろうか。
とにかく壊れやすい上すぐにべたつくので取扱注意だし、
そもそも子どもの小遣いで気軽に買える値段ではないし、
せっかく買ってもらっても「可愛いからしばらく飾ろうね」なんて言われてすぐ食べられないし、
あちこち尖っているから食べるにも注意しないと危ないし、
食べてみたら思ったより単調な味で飽きるし、
造形の精巧さならもっとすごい玩具やフィギュアを見慣れているし・・・・
要するに今時の子どもに伝統工芸の飴細工の良さや価値なんて、すんなり伝わるわけがないのだ。

むしろ、お前らにはまだ早い、と大人たちがその楽しみを独り占めして、
「いいだろー、かわいいだろー、でも触らせてやんないよ〜」と見せびらかしてこそ、
ガキンチョにもその価値が伺えるというものだ。

しかし、今の世の中には飴細工以外にも面白く味や製法にもこだわった嗜好品があふれていて、
伝統手工芸品としての価値や商品の可愛さだけでは大人に対する訴求力もいまひとつ。
そんな中であめぴょんは大人の愛玩に応える特異なキャラクターとしての個性を発揮して、
飴細工吉原のブランディングに貢献してきたと思うのだ。

それなのに・・・かえすがえすも残念なことである。
これまであめぴょんというキャラクターのプロデュースに奮闘してきたであろう
中の人の心中を思うと、切ないような悔しいような、何とも言えない気分になる。

ツイッターでのあめぴょんの最期の一言が泣ける。

と言う事で最期に一言『あめぴょんは普通の飴細工に戻りまスでス!』
………えっキャンディーズじゃないでスかって飴関係の方が使う定番の挨拶でス。終でス


あめぴょんが普通の飴細工に戻っても、
あの愛すべきぶっ飛んだしゃべる飴細工は私の心の中で永遠にべたつくであろう。
さようなら、あめぴょん。


※注 あめぴょんの中の人引退の理由については、公式には何も明らかにされていません。本エントリー内の記述はあくまでも私個人のあめぴょんへの思い入れと妄想をもとにしており、事実とは異なる可能性があります。

<参考リンク>
マクロ☆スタイル「偉大なあめぴょんさいごの一ぴき」 
 私と同様にあめぴょんとの別れを惜しむファンの方のブログです。

(以下の二つはいつまであるか分からないのでお早めに!)
あめぴょんの怠業ブログ
あめぴょんツイッターアカウント

posted by えほんうるふ at 17:21 | Comment(5) | TrackBack(0) | 日々のつぶやき | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
あめぴょんのキャラはわたしもWEBで随一でした。
同じようにあめぴょんの卒業に無念を抱いている方も多いでしょうね…
本当にいい性格の飴でした。
Posted by しろやぎ at 2012年06月08日 19:03
このキャラクターは知りませんでしたが、飴細工といえば、放課後、校門を出てちょっと行ったあたりで、たま〜におじさんがリヤカー様の店を出していた記憶があります。
飛んで帰っておこずかいを握って戻ってきて買う子を羨望の目で眺めつつ見事な手さばきに見とれる子どもたち。
懐かしい光景です。
そんなことも今はないのかな?
そう思うと、嗜好品としては大人がターゲットと言ってもいいのかも。
そうか〜大人の事情かぁ。
世相といえば世相?なんですかねぇ。
Posted by あるちゃ at 2012年06月08日 22:15
>しろやぎさん

オトナノトモへようこそ。
あめぴょんは、滅多にキャラクターに入れ込むことのない私が珍しくハマッたアイドルでした。

私が感心したのは、一見(というか一読すると)ぶっ飛んだ変態キャラなのに、個別に話しかけると意外なほど礼儀正しくていい子だったことです。
ちゃんとお店を背負ってる覚悟で頑張ってるんだな、って好感持ったのを覚えてます。
もうおしゃべりできないのかと思うと、ほんとに残念ですね。


>あるちゃさん

わざわざこちらまでようこそ^^
うーん、今の子どもはお金持ちだからお小遣いでも買えるのかな?
少なくとも、現在小五の息子の小遣い1ヶ月分では買えない額ですが…

今の時代だからこそ多少毛色の変わったキャラクターでも幅広く受け入れられるはずでは、と私は思ったんですけどね。
うーん、私が思ってる以上に世間は保守的なのかしらん・・。
Posted by えほんうるふ at 2012年06月08日 22:39
初めまして、このブログで初めてあめぴょんのことを知りました。
今の気持ちを正直に言うと「くそー!なんで知らなかったんだー!」の一言に尽きます。

そしてここのブログとても楽しいです!
考察とか妄想、感覚がとても好きです。
これからも読みにきますー!頑張ってください。
Posted by らりほう at 2012年10月15日 08:03
>らりほうさん

はじめまして。ようこそオトナノトモへ。
あめぴょんはねー、
可愛いくてお茶目でイイ奴でした!
ほんと、惜しい飴を亡くしました・・
(ついでに、写真の飴太郎あめぴょんも、つい先日逝ってしまいました…)

あめぴょんは残念ながら「普通の飴」に戻りましたが、
千駄木の飴細工吉原に行けば会えますしオーダーもできますので、
お近くでしたら是非一度足を運んでみては。

そんでもって、こちらのブログにもまた気が向いたら是非是非お立ち寄りください。
更新はほぼ月イチと凄まじく遅いですが気長にお付き合い下さいませ・・

Posted by えほんうるふ at 2012年10月15日 10:00
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