2005年03月30日

こどものともは今も友

日本全国の絵本好きがリスペクトして止まない存在、それが福音館書店の月刊物語絵本「こどものとも」である。
1956年の創刊以来、オリジナリティあふれる創作絵本を世に送り続け、数え切れないほどの改訂・増刷を経てなお、世代を越えて愛され続ける名作が数多あるという読者層の厚さと人気を誇る月刊誌なのである。

実際、誰かに「好きな絵本」を聞いてみると年齢を問わず真っ先にこどものともの絵本を挙げる人が多い。むしろ「ぐりとぐら」「スーホの白い馬」など歴代名作の殿堂入りを果たしているような絵本は、元々が月刊誌のこどものともとして刊行されたものであることなどとっくに超越して広く世間に浸透しているようだ。

この間違いなく日本の絵本史上最大にして最良の影響を与えた「こどものとも」の創刊当時からの変遷を追ってみると、明確なビジョンを持って子どもにとって本当に良い絵本というものを徹底的に追求していった編集者松居直氏の鋭い視点やこだわりが見え、たいへん興味深い。
創刊から5年程は赤字続きであったというが、それでも妥協を許さず読者を信じて絵本業界の常識を覆す試みを繰り返し、頑固なほどにその編集方針をつらぬいた松居氏には脱帽する。そのこだわりの結果、子どもだけでなく大人の鑑賞にも堪える素晴らしい傑作絵本が続々と生み出されていったのである。
もちろん、我が「オトナノトモ」でも今後、福音館書店の絵本が最も多く登場することは間違いないだろう。

ちなみに、松居氏の著書「絵本とは何か」の中で披露されている、こどものとも創刊や他の福音館書店のロングセラーの刊行にまつわる裏話には、石井桃子・瀬田貞二・ガアグ・エッツ・ブラウン・ブルーナ・赤羽末吉・加古里子・長新太・中川/大村姉妹などなど、絵本界の歴代スーパースターがじゃんじゃん登場し、絵本好きにはたまらない。
他にも、ディズニー絵本と名作(ダイジェスト)絵本へのアンチテーゼや、昔話の勧善懲悪についての考察など、大変おもしろく含蓄に富んだ話がたくさん出てくる。
福音館書店のファンのみならず、絵本好きなら是非一読をおすすめする。


追記:先頃、福音館書店による「こどものとも50周年記念ブログ」が開設された。
歴代の名作がずらり!それだけでなく今後の執筆陣も期待できそうな、むちゃくちゃ豪華で中身の濃いブログである。1年間の限定企画だけに、絵本好きは今すぐチェックすべし!!
   
posted by えほんうるふ at 10:34 | Comment(5) | TrackBack(1) | 日々のつぶやき | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
TBありがとうございます。
私も福音館好きです(^-^)。
素敵なブログですね。
これからも、素敵な絵本をどんどん紹介されて
行って下さい。
私もまた遊びに来させて頂きます。
Posted by ruruo at 2005年03月30日 23:36
こんにちは。オトナノトモにようこそ♪
福音館の功績はね、やっぱすごいです。
それなのに公式サイトを見てもわかるように
全然おごってないし読者に対しても誠実で
本当に大好きな出版社です。
ruruoさんのサイト、とってもかわいいですね。
写真に味があって眺めながらニコニコしちゃいます。
海をバックにしたお子さんの写真、好きだなー。
これからもちょくちょく遊びに行かせて下さい。
Posted by えほんうるふ at 2005年03月31日 00:33
こんばんは。
コメントありがとうございます。
リンクも大変うれしいです。
ざっと記事を読んでみて、私と同じ考えなのかなぁ〜なんてうれしく思いました。
これから私も覗きに来ますね。

「こどものとも」は私も好きで毎回買っています。
でも最近”ピピッ”と来る絵本に出会えないのがちょっと残念です。

Posted by at 2005年04月03日 00:42
どうもはじめまして。
TBをさせていただきました。
「こどものとも」はいいですよね。
自分が小さいころに読んでいた(読んでもらった)絵本たちを
自分の子供たちに読んであげられる。
これって、とても贅沢なことのように思えます。
絵本について詳しくもないし、子供にとってのいい絵本、良くない絵本の判断も難しく、
でも、何か読んであげたいのでこどものともは僕にとってちょうど良いという感じです。
今後も夜子供たちが寝るときに絵本で言葉遊びをしながら読み聞かせをしてあげようと思ってます。
では、またお邪魔します。
Posted by めたふぁ at 2005年04月18日 22:24
めたふぁさん、オトナノトモへようこそ!
TBありがとうございます。
話題が関係していれば全然オッケーですのでこれからも遠慮無くじゃんじゃんTBしちゃってください。お待ちしています。
ところで迷ったときは「こどものとも」ですよ。古ければ古いほどハズレがありません。そうそう、自分が読み聞かされた思い出と自分の子どもに読み聞かせる思い出が重なるのって素敵ですよね。
Posted by えほんうるふ at 2005年04月19日 00:36
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Excerpt: 上の子が0歳児のころからよく絵本の読み聞かせをしてきた。 はじめのうち、自分たちの良く知っているキャラクターの絵本を都度本屋で買ってきて読んだりしていたが、本屋に買出しに行くのも結構面倒だし、本屋に..
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