2009年07月01日

サウイフモノニ ワタシハナリタイ

雨ニモマケズ (画本宮澤賢治)雨ニモマケズ (画本宮澤賢治)
小林 敏也
パロル舎 1991-06

おすすめ平均 star
star今の時代に
star雨ニモマケズの最高傑作
starやっぱり賢治はいいですね

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「人気者になる実験」スタートから2週間が経った。
皆様のご協力の甲斐あって、それぞれのランキングでそれなりの成果があったように思う。
これまでの実績としては、人気ブログランキングの絵本カテゴリーで12位、にほんブログ村の絵本・児童書カテゴリーで20位、というのが最高記録となっている。
ランク外から2週間でここまできたのだから、私としては十分この実験が成立したと思っている。
この酔狂にお付き合いいただいた皆様、心より御礼申し上げますm(_ _)m

と言っても、一般には「なんだ、たいしたランクじゃないじゃん」と一笑に付される順位だろう。
それでも、一人の偏屈ブロガーがちょいと脱皮するには十分なインパクトがあったのだ。
そもそも私は人気者になりたかったのだろうか?
宮沢賢治は「褒められもせず 苦にもされ」ない人になりたいと云ったが、私は確かにそうは思わなかった。
広い世間のほんの一部の人たちだけでいいから、私の存在を認めて欲しいと思ったのだ。
それがせいぜい、この程度の実績で十分いい気になれるのだから、我ながらおめでたい人間だ。
私がもっと志の高い人間であったなら、これで満足するどころか、にわか功名心に目覚めてより高いレベルの自分を目指す終わりのない旅に出ちゃったかもしれない。くわばらくわばら。


私は宮沢賢治を読破したわけでも作家論に造詣が深いわけでもないので全くの素人解釈だが、もしかすると、賢治は私よりもずっと深く激しく人々に認められたいという想いを抱いていたのかも知れないと思う。
「雨ニモマケズ」は、敬虔な佛教徒であったという賢治が、己の心の奥底に潜む俗人の煩悩に苦しみ、いっそそんな自分を超越した存在になってしまいたいと願う切なる祈りの言葉のように思えるのだ。だからこそ、過激なほどに徹底して無私無欲の強い存在への憧れを狂おしく口にした後で、たたみかけるように読経の言葉が続くのではないだろうか。
それが宮沢賢治の言葉であったから、作者の優れた精神と人間性の発露だと称える声が高くもなろうが、例えばこれが太宰治の残した言葉であったなら、むしろ人の心の弱さ・醜さを痛烈に皮肉った苦悩する魂の叫びとして、賢治への賞賛とは別種の強い共感を多くの人が抱いたはずだ。


ところで、この実験の目的であった「ランキングの数字は偏屈ブロガーの言動にいかなる影響を及ぼすのか?」という問題の検証をしてみよう。
私自身の「ランキングで上位に入ったら、自分自身はこう変わるのでは」という仮説と、その実際の結果は以下の通りである。

1.内容が万人受けに変化する

 → ×
 悪魔に魂を売るほど器用じゃなかった

2.理解者を得るチャンスが増える

 → 
 新規の方からのコメントが無いので不明(^^;)

3.励みとなって創作(更新)意欲が沸く

 → 
 全くもってありがたい。なんでもっと早くやらなかったのかと小一時間自問…。

4.人間性が向上する

 → 
 少なくとも、更新頻度は飛躍的に上がったので(数ヶ月に1回から週1回へ)、怠け癖が多少改善されたように思うw

5.必死でネタを探して更新頻度をキープするようになる

 → 
わざわざ探さずとも、日々の生活をブログ視点で見つめなおすと、書きたいことがいくらでもあることに気がついた。かといって記述スピードがアップした訳ではないので、更新頻度には限界が。

その他、想定外の影響としては・・

メリット:自分のブログにアクセスする時間が増えたので、更新フラグの出ているリンク先にも頻繁に顔を出すようになった。閲覧無精(?)が若干改善され、ネット上の交友関係のメンテナンスにもなった。ご無沙汰しちゃってた皆さん、どうもすみませんでしたm(_ _)m

デメリット:考え事をする時間が増えて主婦業の怠慢に拍車がかかったうえ、超睡眠不足に。


というわけで、結論としては、
「ランキングの数字は確実に偏屈ブロガーの言動をも変える」ことが証明されたわけだ。

私自身、軽い思いつきで始めたことにこうも影響される自分が意外で、楽しかった。
自己実現なんていうと大げさだが、このブログが好きなことを追求している自分を肯定する大きな足がかりになっていることを実感できて、嬉しかった。
あえてランキングに参加してみたことで、本質的な部分では他人の評価に惑わされない自分を確認できたので、かえって今後も偏屈ブロガー魂を貫いてマイペースに続けていく覚悟がついたような気さえする。ふっふっふ。

ミンナニヘソマガリトヨバレ
ワズカニシタワレ
オオクハドンビキ
サウイフモノニ
ワタシハナリタイ



【えほんうるふお気に入りの関連記事】
・T.Ohkubo Desigh Office Inc./大久保隆さんの「雨ニモマケズ」

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【世の不条理を思い知る絵本の過去ログ】
posted by えほんうるふ at 13:50 | Comment(6) | TrackBack(0) | 世の不条理を思い知る絵本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
「人気者になる実験」の結果と考察(?!)読みました。
「ミンナニヘソマガリトヨバレ ワズカニシタワレ オオクハドンビキ」
…爆笑。ヘソマガリなオトナ視点、わたしは好きですヨ。

私もランキングに参加していて、せっせと書いていますが、
ある時親友に、「熱心すぎて、ヒクわ〜」と言われました(^^;
ブログを書くこと、コメントを返すことは、今や、良く言えば生活の一部。
でも、一度このサイクルに入ると、どこでこの「大縄とび」から出ようか…というのも
確かにあります。今はぴょんぴょん飛んでいますが。

ちなみに、正直な感想を言うその親友を、大切にしようと思いました!
Posted by なずな at 2009年07月02日 15:43
>なずなさん

私のブログは引かれてナンボですから(^^;)
賢明なる私の実生活上の友人の多くは、このブログの存在を知っていてもほとんど言及しません。
で、どうせ読んでないだろーと思ってたら、更新が遅いと怒られたり(笑)
なずなさんの親友さんのようにはっきりつっこんでくれる存在も貴重ですよね。

なるほど確かに、大縄飛び!ですねぇ。
目の前に回ってくるとつい飛んでしまう、と。
ちょっとかったるくなってきても、自分の番で止めるのは勇気がいるんですよね〜(^^;)
とりあえず私も今はこのぴょんぴょんが楽しいので息切れするまでやってみます♪

Posted by えほんうるふ at 2009年07月02日 22:52
ああ。こんなことやってたんですね。
ワタシも前に気にしていたことがあって、一時、ランキングにも登録していましたデス。
疲れるのでやめてしまいましたが、実験的にはオモシロカッタと思っています。
何だって、やらないよりやってみたほうがいいに決まっているわけですね。はぃ。
 ・・・
えほんうるふさんの独特な視点は、ワタシにはとてもオモシロイ。
記事が増えれば、単純にウレシイのであ〜る。
(^^)
では。
-(や)-
Posted by 山猫編集長 at 2009年07月08日 09:26
>山猫編集長殿

ええ、こんなことやってたんです(^^;)
確かに気にし出すと面白いけど疲れるので、このように実験的にやってみるのが丁度良いサービスかもしれません。

面白がってくださる読者様に支えられてなんとか4年目です。
まだまだ精進が足りませんが、楽しみながら歩み続ける所存でございます。
Posted by えほんうるふ at 2009年07月08日 23:40
人気ブログランキングで12位とはお見事!天晴れマーク3つくらいあげます(笑)

雨ニモ巻ケズ は我が母の座右の銘。目立たずひっそり無欲に生きることが素晴らしいという美意識を持って生きれいるんですよ。

そんな人からどうしてこんな 人生やったもん勝ち!目立たなきゃ損、欲の無い人間なんて魅力がない  なんて価値観の娘が育ってしまったのか不思議でしょうがありません。

えほんうるふさんの賢治はほんとうは認められたかったんじゃないかという見解、納得します。そうじゃなかったら詩も童話も書かなかったでしょう。

Posted by ぴぐもん at 2009年08月10日 23:47
>ぴぐもんさん

天晴れマーク3つは大変嬉しいのですが、何しろ例の12位は瞬間最大風速みたいなもので、今や見る影もない有様です(^^;)

ぴぐもんさんの母上とご自身の生き方の違いは、私と実母にも当てはまる面があります。
どんな要素がどう作用するのやら、人の価値観が形成されるプロセスは面白いですねぇ♪
Posted by えほんうるふ at 2009年08月13日 00:14
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