![]() | にんきもののひけつ (にんきものの本) 森 絵都 武田 美穂 童心社 1998-10 おすすめ平均 ![]() Amazonで詳しく見る by G-Tools |
このブログを開設した当初、私はここを知る人ぞ知る隠れ家のような場にしたいと思っていた。
愛想笑いや義理・しがらみと無縁でいられるブログの大海にひっそり沈んでいようと思っていた。
その一方、ブログランキングに参加してアクセスアップに奮闘するブロガーさんたちを眺めては、ご苦労なことだなぁ・・と人ごとのように思っていた。
今日の絵本はその名も「にんきもののひけつ」。
クラスの人気者のこまつくんがうらやましくて仕方がないけいた。
けいたにはどうしても分からなかった。こまつくんとぼくと、一体何が違うというのだ?
クラスの女子は口々に言う。顔がかっこいい!頭がいい!スポーツも万能!
しかしけいたは納得できない。
そんなんじゃ物足りない。もっとすごい、人気者ならではのミラクルな秘訣があるはずだ。
しかし、けいたの必死のリサーチもむなしく答えは見つからない。
しまいにはけいたはこまつくんを尾行した挙げ句、秘訣を教えろと詰め寄ってしまう。
この時のけいたの言葉が泣かせる。
「もしも そうじゃ なかったら……。
こまつくんが、
かおが よくて、
あたまが よくて、
スポーツが できるだけで、
みんなの にんきもの なんだったら、
ぼくは もう、
こんな ところには いたくないんだ。」
そしてついに、けいたはこまつくんのにんきもののひけつを突き止めるのだ。
ホロっとさせられた直後なのに、声を上げて笑ってしまった。
こまつくん、確かにキミのそんなところが人気者の秘訣なんだね。
そしてけいたくん、キミも間違いなく素質あるよ!おばちゃんが保証するよ!!
誰もが知りたい人気者の秘訣。
そもそも、いったいどうして人は人気者を目指すのだろう。
人より目立ちたい、有名になりたい、他人より少しでも上に立ちたい。
そう願う人々の気持ちはメディアによって駆り立てられ、ますます狂騒に拍車がかかる。
とりわけネットの世界では、実力云々よりとにかく話題の中心にいることが大事らしい。
でも、その努力が実を結び、晴れてネット上の有名人になった時、何が起こるか?
その人の一言一句が、ファンよりも遙かに多いにわか評論家たちに監視されることになる。
せっかく好きなことを好きなように書きたくてブログを始めたのに、何が悲しくてそんなポジションを目指すのだろう。
どれだけ読者が増えたところで印税は入らないのに、有名税だけはしっかり取られるなんて。
「人気ブログランキング」?けっ!冗談じゃない、大衆の好みに日和った文章を書くぐらいなら、私は私を気に入ってくれるごく少数な奇特な人と、ひっそり引きこもっていようじゃないか。
オトナノトモ管理人は知る人ぞ知る「上質なヘンな人」を目指す道を貫くのだ!
大人げなく突っ張った私はそう頑なに考えていた。
でも近頃は、そんな自分もちょっと考えが変わってきた。
偏屈ババアの余生はやはり不毛だろう、などと思うようになった。
歳をとってまるくなったのだろうか。一応まだ30代だが(^^;)
「明日、交通事故で死んでも悔いが残らないように今日を生きよう」
いつもそう自分に言い聞かせて生きてきたつもりだが、
それが自分らしさへの過剰なコダワリとなって、意固地になり殻に閉じこもり、出会うべき人に出会わずに人生を終えてしまったら、やっぱり私も後悔しそうな気がしてきたのだ。
たかだか100年もない人生で、一人の人間が出会える人の数なんてたかが知れている。
でも、100人に出会えば、一人ぐらいは自分の存在を心にとめてくれる人が現れるかもしれない。
実際は100分の1だか1000分の1だか分からないが、その確率が低いことは確かなのだから、
母数を増やさないことにはその誰かに出会えるチャンスは限りなく低いままなのだ。
多くの人が人気者を目指す本当の理由。
それが一人でも多くの理解者に出会えるよう、一期一会の母数を少しでも増やそうという無意識の努力なのだとしたら、なるほど確かに意義のあることのように思えてくる。
ではそれ以外に、皆が憧れる人気ブロガーになることに、どんなメリットがあるのだろうか?
単純に儲かるから、という人も多いだろう。
しかし、オトナノトモはアフィリエイトが目的のブログではない。
唯一Amazonは書籍情報と画像を載せるために使っているが、はっきり言って全く儲からない。
なにせ開設から4年、なんと未だに成果報酬が振込下限額に達していない(爆)
やはり人間、金が絡めば必死になるという単純な話なのだろうか。
念のため、上位サイトをあちこち覗いて他の理由を探してみた。
いやぁ、皆さん頑張ってますね。あの手この手でランキングサイトへのリンクをクリックをさせようと涙ぐましい努力が伺える。
そんな中、「応援ありがとうございます」「励みになりますのでクリックお願いします」等、素直なメッセージが添えられているものもあり、好感を持った。
でも、彼らは読者の応援が数として現れないと励みを失い更新意欲も失せるのだろうか?
始めに伝えたい言葉ありきじゃなくて、伝える相手ありきなのだろうか。
では、私のようにもともと更新頻度もアクセス数も意に介さず本気で伝えたい衝動が来るまで何ヶ月でもブログを放置するような人間にとっても、ランキングは励みとなり得るのか?
実体のない数字に踊らされてそう簡単に人間の行動が変わるものだろうか。
待てよ。むしろそんなことで生来の怠け癖が改善されるなら確かに素晴らしいじゃないか。
きっと上位ブロガー達があれほどランク維持に必死なのは、自らの人間性向上の為なのだ。
ブログランキング=タダで見知らぬ他人様のサポートが受けられる自己啓発システム。
ちょっと想像してみよう。
毎日欠かさず更新されるオトナノトモ。寝食を忘れネタ探しに奔走する私。
内容はもちろん、アクが少なく読みやすい、簡潔かつ爽やかな文体でまとめられ・・・
いや〜、全く想像できませんな!
というわけで、ここで一つ実験をしてみることにする。
果たして私も上位ブロガーとなればランク維持の為に悪魔に魂を売るようになるのか?
もとい、ランキングの数字は偏屈ブロガーの言動にいかなる影響を及ぼすのか?
ううぅ、知りたいような、知りたくないような・・(笑)
しかーし!!ここに一つ大きな問題が。
この実験、実際にオトナノトモがある程度上位にランクインしないと成立しないのである(爆)
なので、この私の酔狂にお付き合いいただける奇特な方は、どうかご協力を!
ただし企画倒れになる可能性大なので、予めご了承願います。m(_ _)m
下記のバナーをクリックすると、その数が得票数となり、ランキングに反映するそうな。
イザ、お好きなものをポチッとな!(一度書いてみたかった(^^;)



<追記>
皆さんの協力に甘えてばかりいないで、自分でも何かしようとウロウロしていたら、こんなエントリーを見つけてしまった: 本当は恐ろしい人気Blog(WebとPCのメモ帳より)
現時点のオトナノトモにとっては杞憂でも、人気者になるデメリットも思ったより深刻ですな…
【実験を楽しむ絵本の過去ログ】
私は仕事の幅と、多くの人にイラストを見てもらいたい、ただただ描くだけ書くだけ、そんな阿呆にお付き合い下さいと言う感じで、どこかでどうつながったか、いろんな御縁に恵まれました。
けれど!多くの人がおそらく「何になるわけ?」的な要素を持っているのでしょうね〜〜。
いや〜、今日も笑わせていただきました。
人気者になる実験。協力しますよ〜〜〜。(ΦωΦ)ふふふ・・・・
ま、でも、大衆の好み‥が書ける人はある意味うらやましい気もします。(笑)あの手この手、やってみる価値はありますね!
たいしたファンでなくて申し訳ないですけれど!
えほんうるふさんが書き込みをしてくださる時はアクセス数が上がるんですよー。
知らない本が多いけれど、ここは好きなところです。
えほんうるふさんの見方って好きですね。
私は40代、ネットだけの世界は広がっていないかもしれません。
でも、どんどん付き合いの幅と種類が増えています。
時々縮小もしていますが。。
そんな人生もありってことで。
応援&ご協力ありがとうございます!!
mineさんのサイトのように、とにかく作品を多くの人に見てもらわなくちゃ始まらない!って場合は、それこそアクセスアップが重要だよな〜と思っていたんですが、それがイラストか文章かって違いだけで、同じなんですよね。
確かに、大衆の好みのど真ん中をガッチリ把握できるってのもすごい才能ですよね。でも、常に変化するものを追求し続けるのって疲れそうですが(^^;)
ファンです、と言われるのは素直に嬉しいです(*^_^*)
そういう人に出会えただけでも、このブログを始めた甲斐があったなと思っています。
きーちゃんのブログは、読みに行く度に色々考えさせられます。
マメじゃないので何日かおきにまとめ読みに行くんですが、時間かかっちゃいます(^^;)
いつも考えるきっかけをくれて、ありがとう♪
私の方は、今のところはネット上のつきあいの方が広がりが早いです。もちろん、実生活上の人間関係も大切にしていますが、お互い忙しいので結局ネットの力を借りてつながりを保っている状態が多いかな。きーちゃんとの関係もある意味そうだよね。
それと、ネット上にこうした窓口を持っていると、現実には色んな意味で遠すぎて決して接点を持てなさそうな人ともつながるのが面白いなーと思います。
私はアロマのブログにのみランキング参加してます。他の趣味だけのブログと違ってアロマは半分仕事なので読者動向は気になります。だからランクが上がれば正直嬉しいです。3等賞より2等賞、2等賞より1等賞が嬉しいという単純な人間心理で。最近はどういう記事をかけばクリックが多いかなんとなくわかってはきましたが・・・そういう記事ばかり書こうとは思ってません。やっぱり自分が書きたいこと書いてしまいます。
インターネットによる集客も多少は期待しましたが、実際のところ全く成果は出てません。広告ってその土地の人が見ないことには意味がないので、田舎に住むものは都会の人ほどインターネットのご利益はないと思います。
アフィリエイト、私も報酬振込み式にしていたらなかなか到達できないので、割引券でもらうことにしました。それで1回だけ割り引いてもらえました(笑)
ブログ立ち上げた当初から基本は書きたいことを書く、に尽きると思います。それでコメントいただいたりランクが上がれば素直に嬉しい。どちらも読んでくれる人を認識できるので創作?意欲が沸く。って感じでしょうか。
現実に職場の昼休みや近所の井戸端会議で自分の呼んだ本について延々と評論などしたら、まさしく変な人だと思われてしまいますよ。
こんばんは。
ウチのブログを読んでも童心には返れないと思いますが、お越し頂きありがとうございます(^^;)
ぴぐもんさんのように、実際にランキングに参加している人の気持ちを聞いてみたかったんです。ぴぐもんさんの場合は、私の想像したところと大きく外してはいないようですが、それはぴぐもんさんが私と似ているからだったりして(笑)
>広告ってその土地の人が見ないことには意味がないので、田舎に住むものは都会の人ほどインターネットのご利益はないと思います。
これは業種にもよるでしょうね。むしろネットのおかげで辺鄙な場所でも全国規模のマーケットで商売が出来るということもあるようですから・・(産直販売だとか)
>現実に職場の昼休みや近所の井戸端会議で自分の呼んだ本について延々と評論などしたら、まさしく変な人だと思われてしまいますよ。
あはは、これは仰るとおりですね。私なんて変すぎて確実に引かれるでしょう!
そういうことを気にせずにお喋りできる場は貴重ですね。
今回の記事、ちょうど今の気分にしっくりきたので思わずコメント&ポチッ♪です^^
最初の頃はせっかくやるんだから、いろんな人に見てもらって、出来ればいっぱいアフィリのポイントもらって・・・・なんて考えてました(^^;
でもだんだんコメント書きに回ったり、記事を書くために開いたパソコンの前で何時間も過ごしているうちになんか違う気がしてきて。
最近はコメントもだいぶ減ったけど(記事を書いてないのもあるけど(^^;)ちょっと気が楽になってきています。
今は自分にあったブログペースを見つけるために充電中?って所です。
最近は↓のブログに本記事を移行するか考え中。
http://plaza.rakuten.co.jp/oyak0/
最後になりましたが、武田美穂さんの絵本、最初はマンガみたいな絵でちょっと「んっ??」って思ってましたが読んでみるといいですよね♪
ムスコもお気に入りのようです。
この本は読んでないのでまた探してみます(^o^)/
こんにちは。
「せっかくやるんだから・・」のその先は、人それぞれですね。
私の場合は、色んな人に見てもらいたいという気持ちはありますが、このサイトに関してはアフィリはどうでもいいんです(^^;)。
アフィリエイトを考えるなら、それなりにアイデアはあるので別のサイトでやろうと思っていますが、糠味噌じゃないですがアフィリでうまみを得るなら毎日のメンテが不可欠じゃないですか。結局そこまで手が回らないので開設準備中のまま今に至っています。
私もマンガ風な作りの絵本はちょっと・・と思っていたのですが、武田美穂さんの作品は(この作品は文章は森絵都さんですが)子供が気に入っているものが多く、私も偏見無く読むようになりました。
絵本の食わず嫌いは良くないですね(^^;)
ごめん、忙しさにかまけてブログ放置プレイでした。
さっきコメントに気付きました(汗
最近、やっぱり人はおかねのためだけじゃなくて
人に喜んでもらったり、人からの反応があるから
仕事とか作業ができるんじゃないかなと感じます。
その旗印がランキングでもいいし、コメントでもいいし、
もしかしたら時々メールくれる人の感想でもいいのかも。
それはブログの話だけじゃなくて
仕事とか作業すべてに言えることのような気がします。
最近、モチベーション作りの研修みたいなことを
自社事業で初めて、すごく感じているところです。
逆に、そういう「誰かに喜ばれる」モチベーションなく、
お金や成績だけがモチベーションになってしまうと
長続きしなかったり、妙な人生になってしまったり。。。
ではないかしら?
人間って、自分が思っている以上にソーシャルに
依存している生き物なのかもしれませんね。
どーもどーも。きっと多忙を極めているのだろうと思ってましたよ(^^)
モチベーション作りの研修かぁ。面白そうね!
結局、自分の中で完結しちゃうようなモチベーターは弱いんだろうね。
自分の存在意義なんて、哲学者じゃあるまいしそうそう答えは出ないけど、
誰かに喜ばれる経験で、いきなり実感できちゃうんだからありがたいよね。
私は昔の記事でも「感謝されることは麻薬に等しい快感」と書いたことがあるけど
やっぱり誰かにとって自分の存在が何らかのプラスになっていると思えれば
ままならぬ現世を生きぬく希望も沸くってもんです。
>人間って、自分が思っている以上にソーシャルに
>依存している生き物なのかもしれませんね。
おお、鋭い。本当にそうですね。
自己満足ですから、なんて言ってる人ほど
自己顕示欲が強いのかも知れない。なーんてね。
トラックバックさせていただきました。
トラックバックいただけたらうれしいです。
お気軽にどうぞ。
TBありがとうございました。
こちらからも、一応送っておきました。
また何かあればお気軽に立ち寄ってください。