| へっこきあねさ (てのひらむかしばなし) | |
![]() | 荒井 良二 岩波書店 2004-09 おすすめ平均 ![]() 大爆笑 一家に一冊、ストレス発散!! 「アハハ」と笑いたいときに。Amazonで詳しく見る by G-Tools |
小さい頃から割と作文は得意な方だった。
というか、自分の気持ちを表現するのに、口に出すより文章に表す方が性に合っていた。
小学校高学年になって日記を付けるようになるとその傾向はますます顕著になり、気がつくと自分の喜怒哀楽や日々の出来事など、一日の終わりに文章化せずには気が済まないまでになった。
とにかく毎日何かしら雑文を書いているせいか下手な鉄砲もなんとかで、読書感想文やら作文課題で佳作をもらう程度の小器用さも身につけたが、利点と言えばそれぐらいだった。
残念ながら、その数少ない我が身の能力を昇華させ物書きを目指す程の才覚も根性も無い私にとって、文章を書くということは食事や排泄と同様に単なる生理現象でしかない。それどころか、感情をスムーズに代謝させるのにいちいち文章化というプロセスが必要という、ややこしい自分の体質にうんざりすることもしばしばだ。何しろちょっとでも心に響くことがあった日は、どんなに眠くてミミズがのたくったような字になろうとも日記に記さずには落ち着いて眠れないのだから、我ながら滑稽な人間である。
それでも、「感情を文章化せずにはいられない」体質なんてのは対外的にいくらでもごまかしが効くので生活上の実害はあまりない。これが「全ての感情を大声でぶちまけずにはいられない」とか「常に本心と真逆のことを口走ってしまう」とかだったら本人及び周囲の人間の苦悩はいかばかりか。
ちなみに今日の絵本、「へっこきあねさ」のヒロインあねさは、日常的に超弩級の爆風おならを出さずにはいられない、という常識で考えたら凄まじい体質的ハンデを負った人である。うら若き女性の身でそんな逃れようのない下ネタ人生を歩む羽目になるとは相当に悲惨な話であるが、彼女はそんな我が身を嘆きもせず、むしろこの特異体質を逆手にとって大いに実生活に役立ててしまうという強者なのである。
私はこの絵本を読む度に、素晴らしい!!やはり女たるモノこれぐらいの逞しさが無くてはいかん!と大いに励まされるのである。
もともと日本の民話であり子供受け要素もばっちりなこの話は複数社から出版されているが、私はやはり荒井良二氏による絵が素晴らしすぎるこの一冊を猛烈に推したい。何より特筆すべきはあねさの表情である。最初のうちこそ「ああっ出ますもう出ます、ごめんなさい私も辛いんです、でもやっぱり出させていただきます!!」とばかり、切ない表情で額に汗するあねさだが、周囲がその屁こきの妙技の威力を思い知るにつれ段々と落ち着いた涼しい表情になっていく。そして最後のページで思わせぶりにこちらにお尻を突き出すあねさの姿にはもはや勝者の余裕すら漂い、こうなると完全に彼女は私の目標の人である。
さて、あねさの屁こき同様、恥をかきこそすれ到底腹の足しにはならぬと思えた私の中途半端な文章力だが、実はこれを立派な実益につなげる方法をつい最近私は発見したのである。
2週間ほど前、ふとしたきっかけでネット上に膨大な数の懸賞情報があることに気がついた私は、ものは試しと片っ端から応募してみることにしたのだ。
何しろ1件に付き数秒〜数分で応募できてしまう手軽さから、私は一日10件を目標に手当たり次第にせっせと応募フォームを送り続けた。
そして2週間が経った今、なんと私は既に5件もの懸賞に当選したのである。それも高級食材やら貴金属やら、いずれも実際に物が我が家に届くまで自分でも信じられない程の立派な品々であった。
我ながらこれには驚いた。自慢じゃないがこれまでの人生で自分が格別クジ運の良い人間だと思ったことは一度もない。よもや何かの陰謀ではあるまいかと不安になりよくよく考えてみると、私が当選した懸賞は全て、商品発送先の情報以外に何らかのコメント記入が必須のものばかりだということに気がついた。
雑文ならまかせろとばかり、問われるままにサイト評価やら賞品への意見やら身近で笑えたエピソード等を書き込んで応募していたのだが、そういえば確かにそれぞれの当選告知メールには、担当者から私のコメントへの丁寧な感想が書き添えられていた。
と言うことは、これぞついに私の生理的駄文作成能力が類いまれな特殊技能として花開き、何千人ものライバルを蹴散らして見事当選を勝ち取る強力な武器として活躍の場を得たという証拠ではなかろうか?! さすれば半年後の私は懸賞クイーンとなって贅沢三昧な生活を送っているに違いない!!
・・と、ふくらむ妄想につい頬がゆるんでしまうのだが、やはり思い上がりだろうか。
お気に召しましたら・・
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一家に一冊、ストレス発散!!





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